PICK UP IDOL Juice=Juice

PICK UP IDOL Juice=Juice

PHOTO=古賀良郎 INTERVIEW=田中裕幸

 
 

 
 

新メンバー・稲場愛香加入
Juice=Juiceはどう変わる!?

 
 

――6月に新メンバーとして稲場愛香さんの加入が発表され、8人体制で新たにスタートを切ったJuice=Juice。まずは新メンバーになった稲場さん、最初はどんな感想でしたか?

稲場愛香「最初は自分が加入するんだということを理解するのもやっとという感じでしたけど、次の日からさっそく撮影があったので、とにかく頑張らないといけないなという気持ちでした」。

――一方、迎えたお二人は?

宮本佳林「新メンバーが入るということは聞いていたのですが、まだデビューしていない研修生の誰かだと思っていたんですよ。そしたら自分の予想の範囲をはるかに超えてきて、みんな『えーっ、マジで!』みたいな感じでした」。

――すでにカントリー・ガールズとして一度デビューしていて、しかもダンスの上手さではハロプロで1、2を争うという稲場さんでしたからね。

金澤朋子「私もびっくりしたんですけど、新メンバーが二人入ったときから1年くらいしか経っていない中で、また新しいメンバーが入るとは思ってもいなかったので、『Juice=Juiceはどうなっていくんだろう? もしかしたら20人くらいになっちゃうんじゃないかな?』と思っていました(笑)。そしてまさか愛香ちゃんが来ることがあるなんて!」。

――これから即戦力として大いに期待ですね。

金澤「やっぱり愛香ちゃんってダンスの印象が強いんですけど、Juice=Juiceはコンサートで毎回ダンストラックのコーナーがあったりするので、そこで厚みが出るんじゃないかと思います。楽しみですね」。

――稲場さんはJuice=Juiceのライブは観たことはありますよね。

稲場「はい。武道館公演も観させていただきましたし、ハロー!プロジェクトのコンサートでも同じステージに立ちながら見させてもらっていて、とにかくパフォーマンスレベルが高いグループだなと思っていました。そこに私が入るんだということで、さらに頑張らなければと思いました」。

――そんな中で自分をアピールする武器はやっぱりダンス?

稲場「そうですね。ダンスは大好きで小さな頃からやっていて、『ハロ!ステ』の企画の“ダンス部”でも踊らせてもらっているので、ダンスで目立っていけるようになりたいです」。

――二人は、稲場さんのカントリー・ガールズでのパフォーマンスを見ていたときの印象は?

宮本「ヤバいですね~。人間じゃないみたいです。なんですか、あのダンス」。

――宮本さんのダンスも、負けないくらいのレベルの高さです。

宮本「私、ダンスは得意じゃなくて、ただ小さな頃からやってるだけなんですよ。私の中では『追いつきたい』というよりは、『あんなふうに踊れたら気持ちいいだろうな』って、フィギュアスケーターを眺めている感じです」。

稲場「恐縮です」。

――キャラクターの面で稲場さんの印象は?

金澤「声も可愛くキャラクターも人懐っこい。誰とでも仲良く話せる感じは私とは正反対というか、すごくしっかりしているなという感じはしていました。でも、可愛いほうにもカッコいいほうにもふれるから、ちょっとずるいですよね」。

宮本「ちょっと、あのキャラはなんですか。モテ要素がありすぎ! 人たらしなんですよ。私なんて鉄壁ガードしていますので(笑)。自分のこともわかりつつ、周りの人をどんどん近づけていくところがすごい。ハロプロで一番モテると思います」。

金澤「女性にも男性にもモテますよね」。

――かつての直属の先輩の嗣永桃子さんは「年上の男性をとりこにする」と言っていました。

稲場「私は自覚はまったくないんですけど……」。

金澤「だからじゃない? きっと、そこがいいんですよね」。

――オリジナルメンバーの5人時代は、まとまるべきときはもちろんまとまるけど、メンバー個々でそれぞれバリアを下ろしていたのかなと。

金澤「それはありましたね」。

――それぞれが尖っていて、その“個”のぶつかり合いで大きなパワーを生んでいた印象がありました。

宮本「みんな本心を言わないから、わかんない」。

金澤「頑固だし」。

――でも、昨年梁川奈々美さんと段原瑠々さんの二人が入ってきて、関係性がマイルドになった印象です。みんなで二人の妹を可愛がることで。

金澤「そうかもしれない」。

宮本「私は尖ったままですけどね」。

金澤「えーっ。尖ってないよ」。

宮本「私はキリのように尖ってますから(笑)」。

――宮本さんも相当妹たちが可愛いようですね(笑)。そして稲場さんが入ることでまた新しい風が。

宮本「もう植村あかりちゃんが愛香ちゃんのことを可愛がりすぎてて、『その甘やかしを私にもちょうだい』みたいな感じです」。

金澤「本当にうえむー(植村あかり)が変わりました。前回新メンバーが入ったときも、それまでは最年少だったのがそうではなくなったことで、とても丸くなったなと思いました」。

――確かに5人の中でも特に尖っていたかもしれない。

金澤「怖いとかそういうことではないんですけど、ちょっとクールで、見た目がすごくキレイなので、高嶺の花で近寄りがたい雰囲気は一緒にいても感じていたんですけど、それがお姉さんっぽくなったと思います」。

宮本「なんかみんなお姉さんになっていって、寂しい……」。

――宮本さんもお姉さんですよ。

宮本「私はお姉さんにはなれないですよ。いつまでも妹でいようかな」。

 
 

“自分が男なら付き合いたいメンバー”話や
“J=Jがサッカーチームなら”話の脱線が半端ないって

 
 

――そんな稲場さんを迎えて、8人としてニューアルバム「Juice=Juice#2 -¡Una más!-」が発売されました。2枚組で、DISC1は前作発売以降のシングル曲が中心のベスト盤的な位置付け、DISC2には新曲のほか、すでにライブではおなじみながら今回初音源化、初CD化という曲も入ります。「銀色のテレパシー」や「この世界は捨てたもんじゃない」などは初披露されたのが昨年2月で、ようやくの音源化です。

宮本「まだ5人時代からの曲ですからね」。

――今やライブ定番曲になっている「Goal 〜明日はあっちだよ〜」も初のCD化。

宮本「今回ミックスが変わっていて、結構生っぽい音になっているから、そこを楽しんでもらいたいなと思います」。

稲場「ミックスとか、コメントがプロですね」。

――カントリーのインタビューでも話したりしなかった? でもカントリーのインタビューは、特に初期では、ももちさんがバーっと喋ることも多かったからかな。

宮本「すごいんですよ。愛香ちゃんってインタビューを受けるとき、話すことをしっかり決めているんですよ。『今日はこういう雑誌ですからこういう話をしたらいいですよね』とか。私なんか聞かれたことに対して、ありのままに答えているだけだから」。

――宮本さんは昔からそうですよね。

宮本「そう。思ったことしか言わない」。

――研修生の頃からいろいろ壮大な夢を聞かせていただきました。

宮本「小さな頃はいろいろ言ってましたね。当時は負けん気が強かったんですよ。周りがデビューして行っちゃうから焦ってるし、なんとかして名前を載せてもらわなきゃ、前に出て行かなきゃ、という感じで。そこを経験しているから、今はどこを抑えたらいいのかわかるようになりましたが……」。

――当時で印象に残ってるのは、「ジャングルとかマイクが使えないような場所で、地声だけで歌って、その声を聞いて近くにいる人たちが続々と集まってくる、そういう歌手に私はなりたい」という発言です。

宮本「それは今にも通じることで、ふと有線などから流れてきたのを聴いただけで、『この子の歌がいいね』と思ってもらえたら嬉しいです」。

――突飛なことを言ってるようで、根底に流れるものはしっかりあるんですね。

宮本「そうですね。みなさんに『ありがとう』って言って、笑顔で手を振ってというのはすっごい大切なことで、それがアイドルだけど、歌って踊ることが好きな私だから、パフォーマンスを見て、歌を聴いてもらって好きだなと思ってくれる人が増えるといいなと思います」。

――当時、よく松田聖子さんの曲が好きで、多大な影響を受けているという話をしてくれましたが、最近はその幅が広がってきた印象ですよね。

宮本「今は自分で曲を書いたりしているので、その勉強のためにいろんな曲を雑食的に聴いて、コードの研究をしたりしています」。

――今、特に強く影響を与えられているのは?

宮本「コードの研究ですごく勉強になっているのは川本真琴さんとか平井堅さん。あとはやっぱりビートルズさんは基本というか、『あ、ここってこういうふうに繋がっているんだ!』とか『ハロー!の曲にもこういうのがあるわ』とか、発見することがすごくあるんですよ。だからすごく勉強になる。『あ、つんく♂さん、ビートルズがすごく好きって言ってたけど、それはこういうところなのかな?』と思ったりもします」。

――宮本さんらしい。そこでビートルズや平井堅さん、川本真琴さんの名前が挙がるのは。同世代の人だと、旬の洋楽の女性シンガーソングライターの名前とかが出がちですから。

宮本「あと、小室(哲哉)さんもやっぱりすごいなと思いますね。私はDTMで曲を作っているので。中田ヤスタカさんもそうですし、聴いていて勉強になるんですけど、でも『そんなの無理だわ。重ねられないわトラック』と思って感動します」。

――宮本さん、音楽面で日々進化している感じです。一方でボディメイクや美食についても詳しいですよね。

宮本「興味があることはいろいろとあるんですけど、最近はやっぱりもっぱら曲作りと、ちょっとだけギターもやってるので……」。

稲場「“ちょっとだけギター”ってあるんですね」。

宮本「バースデーイベント(12月)で披露したいなというのもあるんですけど、DTMの作業では家でエレキギターで入れられちゃうものなので、自分で弾いて入れたいというのがあるんです。そのほうがリズムの感じも出やすいし、打ち込みだといいグルーヴ感が出せないので」。

稲場「??? 全然会話についていけない」。

――最近美食へのこだわりは?

宮本「まあ、興味ないこともないんですけど、最近はお母さんも凝っていて、つられて考えてはいます」。

――一方の金澤さんは相変わらずカップラーメンやファミレスの宅配とかが多い?

金澤「多いですね。昔から変わらないですね。そういう食べ物が好きなんです。23歳に最近なったんですけど、22歳の最後の夜に何を食べようかとなったときに、結局ひとりぼっちでマクドナルドに行きました」。

宮本「えーっ、ウソでしょ?」。

――二人の食に対する意識が真逆で面白い。

宮本「でも私がもし男性だったら、私じゃなくて朋子がいいです」。

金澤「なんでよ!?」。

宮本「いやだ。自分みたいな彼女。朋子みたいな彼女がほしいと思います」。

――でも男目線だったら……やっぱり宮本さんみたいな子がいいですよね。

金澤「私もそう思う! 自分のために手料理を作ってくれるし……」。

宮本「一緒にジャンキーなものを食べに行こうよ。男ならそうでしょ」。

金澤「いや、佳林ちゃんに手料理を作ってもらえるなんて男としてはすごく嬉しいですよ……ってなんで私が男目線で言ってるのかわからないんですけど(笑)」。

宮本「Juice=Juiceって迷いますよね。男だとしたら付き合いたい人が多すぎるので」。

稲場「みんな魅力的です」。

――稲場さんを代表に?

宮本「そう、代表的。あと(宮崎)由加ちゃんはプレゼントしたらすごく喜んでくれるし、やなちゃん(梁川奈々美)は黙っててもいろいろ話してくれるから楽だし、(高木)紗友希は一緒にカラオケに行ったらいくら払えばいいんだっていうくらいだし……」。

金澤「るーちゃん(段原瑠々)もそうだよね」。

宮本「そうそう。それで朋子はもう普通に好きだし」。

金澤「もう、何言ってんのよ(照)」。

宮本「でも、うえむーは手を出せないかも」。

金澤「美人さんすぎて、隣を歩けないかもしれない」。

宮本「いやだ。並んで歩きたくない!」。

金澤「遠目に見てたいね」。

宮本「遠目に見て、『俺には無理だな』と思っているパターン」。

稲場「そう言ってますけど、みなさんそういう存在ですからね」。

金澤、宮本「いや、いや、いや、いや」。

稲場「可愛くて美しくて……」。

宮本「……っていう持ち上げも上手い愛香ちゃんもいて」。

金澤「そういうとこですよね」。

宮本「それが嫌味な感じじゃないのが、すごいなと思います」。

稲場「だって本気で思ってますもん」。

宮本「すごいよね」。

金澤「すごい」。

――それぞれいろんなキャラクーがいますよね。ところで金澤さんは仕事面で進化したところといえば? 特に昔からトークの上手さには定評がありますが……。

金澤「いやいや。ラジオの仕事は多くていろいろ喋らせてもらっているんですけど、今は収録が多いですが、生放送に出ると生の面白さってすごくあるなと最近感じているんです。生放送って時間の縛りがあるじゃないですか。そのプレッシャーみたいなもの、ゲスト出演していても感じるあの感覚を味わいたいので、いつか自分も生放送の番組をやってみたいです」。

稲場「私は生放送はダメです。心臓に悪い」。

――生放送の仕事が入っても喋ることを書いていく感じ?

稲場「そうですね。最近2時間半の生放送のラジオのお仕事があったんですけど、もうドキドキすぎて、何がなんだかわからなくなりました。いろんなプレッシャーがあったし、言ってはいけないことを言ってしまったら生放送だから取り返しのつかないことになるじゃないですか。最近(曲紹介の)“イントロ乗せ”に挑戦しているんですけど、家でストップウォッチで計算して練習しています」。

金澤「すご〜い。そんなことやったことないわ」。

稲場「やらなくてもできちゃうほうがすごいなと思います」。

宮本「私はできないというところも見せていっちゃうからね」。

金澤「“できない姿も愛してほしい”ってこと?」。

宮本「そうそう」。

金澤「甘えだよね」。

宮本「そう。私はそこで甘えが出ちゃうから」。

稲場「私は臨機応変にアドリブ力とかをもうちょっとつけたいなと思います」。

――今までのJuice=Juiceではいなかったタイプですよね。

宮本「天才肌が多いんですよ。私はあんまり天才肌じゃないけど」。

――いやいや。

宮本「植村あかりちゃんとかマジでやばいよね。なんでもやっちゃうんですよ」。

金澤「やっちゃいますね」。

宮本「私はできると思ってやってみてできないパターンですから」。

金澤「どういうことよ?」。

宮本「テスト勉強してきて、『してきてない。できないよ』って言ってできる人がいっぱいいる中で、私は『多分いけると思うよ』といいながら、最低点を取るタイプだと思います」。

金澤「そんなことはないでしょ」。

――そんな、成り行きまかせで結構できちゃうJuice=Juiceに、稲場さんのようなかっちり準備をしてくるタイプが加入するというのは面白いと思います。

稲場「心配性なんです」。

金澤「でも、それはわかる。私もアドリブがきかなくて、どちらかといえば、こっちタイプ(稲場寄り)だったんです。ただ、最近はそうでもなくなってきちゃったのかもしれないですけど」。

――デビュー当時からトークでかちっとしたところをおさえるのは金澤さんの役割でしたから。大事な告知とか。

金澤「それだけは言おうと思ってたので」。

――一方MCといえば、最近宮本さんがライブでスイッチが入ったときのトークの弾け具合が半端ない。

宮本「でも、ときどき飛んで行っちゃうからなぁ、上のほうに。ただ、この間、ワールドカップで盛り上がっている時期だったから、“大迫半端ないって”にかけて言ったのに誰も反応しないということがあって……」。

金澤「なんか反応薄かったね」。

宮本「薄いわーと思って、がっかりしたんですけどね。でも、なぜだかツイッターですごく話題になってて……」。

金澤「もしかしたらその反応のほうがおもしろいとファンの人が思ってくれて、薄い反応をしてくれたのかも?」。

――あえて?

金澤「佳林ちゃんの“すべり芸”みたいな感じで」。

――もうお笑い芸人さんの域ですね。

宮本「もう、まったく」。

金澤「いいんだか悪いんだか」。

宮本「なんだかね。でもトーク力に関してはこの二人は本当にすごいので、私はうしろにちょこちょこくっついているとなんとかなるかなと思っています」。

――でもおさえるトークができる人がいるから、宮本さんのようなはっちゃけたトークが活きます。

宮本「一番楽な立場なんですけど……」。

――楽だからこそ、面白さが求められるってプレッシャーがありますよね。

宮本「でも私、すべってもウケてもOKな立ち位置なので、スベったらスベったで、『佳林ちゃん、またスベったよ』ってすべり芸として見てもらえるんですよ。みんな優しくて嬉しいです」。

――金澤さんや稲場さんが堅実なトークで支える、いわば長谷部(誠)選手や吉田(麻也)選手のような中盤やディフェンダーのような存在だとしたら、宮本さんは外すのも覚悟でシュートを打ちに行く、それこそ大迫(勇也)選手のような存在ですね。

宮本「……」。

金澤「えっ?」。

宮本「私ね、サッカーね、見てたんですけど、ちょっとよくわからない」。

金澤「ちょっと待ってよ。自分でふっといて」。

稲場「大好きなのかと思った」。

宮本「だったら私は香川(真司)選手になりたいですね。カッコよくないですか? ただ、“カッコいい”という理由だけなんですけど」。

――(笑)。

宮本「でも、ミッドフィルダーっていうんですか。あの立ち位置、めっちゃカッコいいと思います」。

――一番前じゃなくて、FWのひとつ下のポジションね。

宮本「あの立ち位置になりたい。アシストもして、自分でもゴールを決めて……」。

――全体のカギを握る存在ですよね。Juice=Juiceでその位置って誰だろう? 宮本さんと高木さんはやっぱりFWのイメージがあります。

金澤「うん、ある!」。

宮本「でも、みんなどこのポジションを与えられても対応できる力があります」。

――宮本さんも高木さんも、守りもできますからね。

宮本「守り? うーん、『守れ』と言われたら守れなくはないと思いますけど(笑)」。

金澤「でも佳林ちゃんがキーパーっていうイメージはないよね」。

宮本「でも、私がキーパーなら“ミラクルキーパー”です!」。

――スーパーセーブ連発の?

稲場「自信がすごいです……」。

 
 

3年ぶりとなる待望のニューアルバムで稲場初参加
10月にはグループ3度目の武道館公演も

 
 

――随分話がそれましたが、今回のアルバムの新録曲が、稲場さんにとって、Juice=Juiceとして初めてレコーディングした曲なんですよね。

稲場「歌わせていただいたのは新曲の3曲です。自分自身久しぶりということもあったんですけど、レコーディングの感じから、グループの色が出ているなと思いました。曲自体もそうなんですけど、最初からJuice=Juiceとして歌っているのが頭に浮かんでくるような感じでした」。

――Juice=Juiceとしての完成形が浮かんでくるような?

稲場「はい。『このパートは誰が歌うんだろうな』とか。でも実際に自分が家で練習してきたものと、リズムの取り方などが全然違ったりしました。『もうちょっと軽めに』だったり、『歌い過ぎず、話している感じでメロディが乗ってるんだよ』みたいな指示をもらったりして、根本的な部分から考え直さないといけないなと思いました」。

――カントリー・ガールズのときとは感じは違った?

稲場「全然違う感じでした。声の出し方も全然違ってたし……。カントリー・ガールズ時代はまだなにもわからない状態で緊張していたので、メロディや音程を頑張って覚えようという感じだったんですけど、今回はどれだけレコーディングの段階で、曲の世界観を歌で表現できるかをもっと頑張らないといけないんだなと思いました」。

――稲場さんの歌い方って、特に初期は、わりとふわふわっとした感じでしたね。

稲場「そうですね。ブリっとしていて」。

――Juice=Juiceはやっぱり違ってますか?

稲場「はい。今までの声の出し方だと一人浮いちゃうと思うので、なるべく大人っぽい歌い方に合わせようと思います。特に金澤さんはすごく大人っぽい歌い方なので、しっかり研究しながら……」。

金澤「何よ〜」。

稲場「歌声のトーンが低かったりするだけで、全然印象が違うと思って、まだそういう歌い方に慣れていないので、新しい声の出し方で、特訓していけたらいいなと思います」。

――さてアルバムのDISC1に収録のJuice=Juice第2期曲は、特にこの二人(金澤、宮本)にとっては激動の時期で、いいことも悪いこともいろいろあったので、曲を聴くと「このときはこうだったな」と思うこともある?

金澤「ありますね。いっぱい」。

宮本「いっぱいありますよね。『地団駄ダンス』で急に『(髪型を)デコ出しにしろ』と言われてびっくりしたこととか」。

――えっ、そこ?

宮本「そういうちょっとしたことから、重たいことまでありますけど、でも楽しい話をしたい」。

――病気(2017年の機能性発声障害など)のことは今は改めて話したくない?

宮本「そうですね。心配されたりするんですけど、心配されないくらいの活動を今しなければ、跳ね返していかなければ……」。

――1stアルバム「First Squeeze!」(2015年)は、「つんく♂さんプロデュース時代の総決算と、Juice=Juiceとしての新しい見せ方の提示」という内容でしたが、2ndでは曲ごとにさらに多彩な表情を見せているのではと思います。シングル曲も毎回雰囲気が違っています。

金澤「そうですね、曲調も全部バラバラですし、Juice=Juiceの振り幅みたいなものをDISC1だけでも楽しんでもらえるんじゃないかなと思います。NEXT YOU(ドラマ『武道館』で演じたグループ)名義の曲がここにきて改めてリリースされるのもまた感慨深いな。みなさん的にもいろいろ思い入れがつまった曲が多いんじゃないかなと思うので、ドラマのこととか、こんな衣装着てたなとか、法被着てたなとか、思い出して聴いてほしいです」。

宮本「なんか青いヤツ着てたなとか、大工さんやってたなとか……」。

金澤「あれは大工じゃないから!」。

――「Dream Road〜心が躍り出してる〜」(2016年)のダンスですね。当時は“大工さんダンス”と呼ばれてました。

宮本「あれはコンテンポラリーダンスのいろんな要素を取り入れているので、いろんなことを感じてもらいたいダンスではあるんですね。あと『Feel!感じるよ』(2017年)では、音の数もすごく少なくて『Juice=Juiceって歌がいいよね』って言ってもらえました。声が目立つ曲というか、それぞれの声の良さがすごく聴ける曲だなと思います」。

――つんく♂さん時代って、これがJuice=Juiceっていう色があったと思うんですけど、今回の収録曲を通して聴くとひとつの色に固まっていることはないという気がします。

宮本「さっきも言ったけど、Juice=Juiceのメンバーってどの位置に来ても、みんな対応できるという感じがあって、曲もそれに付随して、どんな曲が来ても各々それぞれの役割を果たすことで、すごくハマる曲になるというか、どんな曲でもJuice=Juiceにハマる曲になれるように私たちも頑張ろうと思えるようになっていて、そのおかげですごく幅が広い曲をもらえているなと思います」。

――そして10月29日にはグループ3度目の武道館公演が開催されます。稲場さんにとっては初の武道館です。

稲場「まだあまり実感がわかなくて、まずはこれから8人体制のステージでしっかりといいパフォーマンスをお見せして、その上で武道館公演が本当にいいものになったと後から思えるようにしっかりと準備して、頑張りたいなと思います」。

――やはり準備は抜かりなく?

稲場「はい! 今回も」。

宮本「私たちはもう3回目の武道館になるんですけど、最初に立たせてもらうまでにかなりいろんなことがあったというのもあって、やっぱり感謝の気持ちというのはすごくあるし、武道館の一公演の重みをすごく感じているので、そういう気持ちを忘れずにパフォーマンスしたい。今までの2回で積み重ねて来たものをちゃんと出していきたいと思うし、初めての子もいるので、私たちが初めて立ったときの感動みたいなものを感じてもらいたいと思います。私たちの1回目はみんな初めてで支えがいなくて不安も大きかったから、少しでもその不安を軽減できるようになればいいなと思います。ただただ楽しめるようなライブをしてもらうためにも、先輩としても頑張りたいし、自分自身もしっかりステージに立って、伝えることを伝えられるように頑張りたいです」。

稲場「ありがとうございます。そのお言葉、頼もしいです!」。

金澤「日本武道館のステージというのは初めて立たせてもらったときもそこに向かって真っ直ぐにという思い入れもかなりありましたし、武道館公演に向かって頑張ってらっしゃる方もたくさんいらっしゃると思うんですけど、そんな中で立たせてもらうことに改めて感謝しなければとすごく感じています。8人になって早々の武道館ですが、『ここまでやるのか』というくらい驚いてもらえれば嬉しいなと思います。5人だとできなかったことも8人になったらできることもあるんじゃないかなと思いますし、人数が増えている分、もっとパワーを出していけるかなと思います。それは武道館だけに限らず、『Juice=Juice、8人になってよかったね』って思われるようなパフォーマンスを今後やっていけたらいいなと思います!」。
 
 

 
 

 
 

Juice=Juice(じゅーす・じゅーす)

2013年2月にハロプロ研修生内ユニットとして結成。同年9月にメジャーデビュー。2016年11月には初の単独武道館公演を実現。2017年には梁川奈々美と段原瑠々がメンバーとして加入し7人体制に。2018年には稲場愛香が加入し8人体制となった。
 
【CHECK IT】
2ndアルバム『Juice=Juice#2 -¡Una más!-』が発売中。収録曲などの詳細は公式サイトにて。現在、ハロー!プロジェクト総出演のコンサート「Hello! Project 20th Anniversary!! Hello! Project 2018 SUMMER 〜ALL FOR ONE〜」「Hello! Project 20th Anniversary!! Hello! Project 2018 SUMMER 〜ONE FOR ALL〜」を開催中。秋ツアー「Juice=Juice LIVE GEAR 2018 〜Esperanza〜」が9月2日(日)よりスタート。「Juice=Juice LIVE GEAR 2018 〜Esperanza J=J DAY SPECIAL〜」は10月10日(水)にZepp Tokyoで、10月13日(土)にZepp Nambaで開催。10月29日(月)にはグループ3度目となる日本武道館公演を開催。
詳しくはJuice=Juice 公式サイトへ
 
 
金澤朋子(かなざわ・ともこ)
 
金澤朋子(かなざわ・ともこ)

金澤朋子(かなざわ・ともこ)

生年月日:1995年7月2日(23歳)
出身地:埼玉県
血液型:B型
 
 
宮本佳林(みやもと・かりん)
 
宮本佳林(みやもと・かりん)

宮本佳林(みやもと・かりん)

生年月日:1998年12月1日(19歳)
出身地:千葉県
血液型:O型
 
 
稲場愛香(いなば・まなか)
 
稲場愛香(いなば・まなか)

稲場愛香(いなば・まなか)

生年月日:1997年12月27日(20歳)
出身地:北海道
血液型:B型
 
 

Juice=Juice#2 -¡Una más!-

Juice=Juice#2 -¡Una más!-【初回生産限定盤】¥7,000+税

 

Juice=Juice#2 -¡Una más!-【通常盤】¥3,500+税